アイワテニスには多くの「文化人」が通ってきました。
陶芸家、画家、書家、漫画家、ピアニスト、デザイナー等々、身体全体の使い方を学ぼうと、多くの方は「健康」のために入校してきました。
特に大病や大怪我から復活するためにきた方は、何を望まれているのかまで察することができるほど、眼に強い意思があります。
最近では、唐桟織の齋藤さんが君津校、館山校に参加されています。
唐桟織は嘉納治五郎(講道館柔道創始者)、柳宗悦(日本民芸館創設者)、勝海舟(徳川幕臣)たちと深い縁があり、同じ民芸を愛するバーナード リーチ、棟方志功(版画家)、浜田庄司をはじめとする人間国宝諸氏と交流があった無形文化財です。嘉納治五郎は柔道家としては周知のとおりですが、テニスを日本に普及した人でもあると聞き不思議な縁を感じます。
齋藤さんは10年もの間に脳梗塞、骨折と続けざまにおき、染めることも、織ることもできなく、心も身体も沈滞していたそうです。そんな日々のなか、テニスの時の「身体の使い方」や「言葉」を思いだしながらリハビリに励んでいたそうです。身体は徐々に回復しましたが、心の沈滞の回復が想像以上に思わしくなく、今一度一からテニスに取り組んでみようと、強い覚悟で10年ぶりに復帰してきました。週一回から始めて、今では週三回参加して半年が過ぎた頃、突然皆さんの前に飛び出し「聞いてもらいたいことがあります。」と、発した言葉。「わたしは、相次ぐ病気や怪我で10年もの間、織ることができませんでした。しかも、気か滅入り、気力が落ちてしまったことの方が思っていた以上に辛く、悶々と日々を過ごしていた中、ここのテニスのおかげで復活できました。普通の回復ではなく、気力も満ちてきて、全盛期をもしのぐ感覚になり、先ほど一日早く一反織りあげてきました。4月中旬からは本格的に無形文化財としての仕事ができる目安がつき、アイワテニスは身心が健康になるテニスと聞いておりましたが、わたくしの十年余りの日々が何よりの証です。」と。みなさん突然の証言でびっくりした様子でしたが、ゆっくりとした説得力のある口調は、すぐに安心の笑顔に変わりました。(唐桟織はNHK美の壺「初夏の縞木綿」等に出演)
現代人が進化して良くなったこと、逆に無くしてしまったもの、この両者をしっかりと理解し、医学としての身体の構造を把握した使い方をすれば健康を維持することができます。しかもテニスで表現することで楽しみながらできます。
アイワテニスの『スクール』は「身体の正しい使い方でテニスを楽しむ」をモットーに開校しています。『アイワ庭球塾!!』は「より深くテニスを探求する」、『アイワファミリーテニス!』は「ラリーや実践を通して交流する」ことをテーマにしています。各校舎にて曜日と時間は限定させていただきますが、中身の濃いレッスンに励んでいます。
今期は大きな関節を意識した動かし方、腕であれば肩関節から手までの三つに分かれた場所を意識した動かし方。
4億年前のシーラカンスの肉鰭も、すでに三か所に別れ、海から陸に上がり現在の我々人間まで、この三か所を巧みに動かして生きてきたのです。ですので、今一度この三か所や身体全体の大きな関節をしっかりと意識した指導をいたします。
さあ、春の風と光をおもいっきり浴びながらコートに向かいましょう。
2025年3月5日
季節外れの雪が舞う皇居を眺めながら・・・筆
(次回のコラムは4月18日を予定しています)