アイワプロジェクト代表取締役 アイワグループCEO 平川聖士
当日、朝、8時過ぎ、携帯電話が鳴る。「Sさんが参加いたします。東京から新幹線で、今、向かっています。」と、齋藤さんの高揚した声。文化会で大阪から飛行機で東京に戻る日と聞いていたので、今回も会えずと思いきや、突然の吉報。興奮しながら、10:00 つま恋テニスがスタート。前回は前乗りしていたUさんは、今回は飛騨高山から新幹線で少し遅れて到着。着替えた容姿はやる気マンマン。楽しそうに打っているストロークに和みながら、一段と増した笑顔と声掛けに、気温も心も一番暑い日となった、あっという間の2時間でした。みんなのエネルギッシュな掛け声にも運動不足な文化人達は助けられたことでしょう。
智満寺までの50分の主役は「おにぎり」と「漬物」。自然農法でできたプリンセスサリーのおむすび。わが大家族の「おもい」と、Hさん御夫婦の「生き方」の結集。「うまい。」「おいしいですね。」こもった声帯から出た言葉は「深い」。今、味わっている、この「心地よい空気」は、良い人たちが、一生懸命に暮らしているから生まれるもの。そこから、味わうものは、食だけではもったいない。その人たちがつくった空気や時間も一緒になってこそ、その先がみえる。みえてくると心が座ってワクワクしてくる。途中の山頂で駿河の国、遠江の国を見渡す姿が、まさに、そう。歴史、民藝、思想に精通のSさん、日本建築、森のスペシャリストのUさん、解説する専務のキレ、後ろ姿にも迫力がありました。
13:30 智満寺にて56世住職から今回こちらからの宿題を解説(源頼朝と智満寺とのかかわり。頼朝杉の現在の状態と状況。北条政子の守り本尊が存命時に智満寺に託した訳。)。Sさんからの今朝の電話で直感した「元三大師像」(文化財 非公開)の御開帳も、直前にもかかわらず快く承諾していただき、皆さんとお参りさせていただきました。奥院で迎えてくれた国指定天然記念物の神木杉との対面は、普段感じることができない、新鮮な「気」を受ける厳かな時となりました。
下山した時に迎えてくれた、ふんだんに流れ出る清水と、茶屋の老夫婦とのほとばしる笑顔の10年ぶりの再会も癒された瞬間でした。
16:30 大急ぎで有栖川宮邸御座所、大講堂(日本の教育の祖)、御殿、茶室(藤井聡太×羽生善治 王将戦会場)を案内して、建築と歴史を解説。建築家Uさんに「建物の中、みたいですか」と囁いてみる。即「え、みれるんですか。みたいです。」「では、次回、ゆっくりと中で江戸の匂いと明治維新の緊張感を味わいましょう。」
17:00 蕎麦二ケーション。打ちたて蕎麦と、蕎麦に合う店主が選びぬいた日本酒が五臓を潤した時、「かけがえのない一日」が身体に染み込んだ、じつに、ゆったりと、「みんな、よく、やりました。」と。また、前回にUさんが月刊誌「住宅建築 8月号」に特集されていることで、全員が熟読してきてくれたこと。また、ほとんどの方が掲載されていたUさん建築の明治神宮の森のテラスに行ってみてくれたこと。忙しい中、Sさんも。一日共に暮らした同志をここまでおもう気持ちは、何かを感じたから自然と動いたのでしょう。この感動をきっかけに建築のこと、民藝のこと、テニスのこと、未来のこと、みんなの言葉が溶け込みあう。今回参加者のほとんどの方は病弱でした、大病もしました、それでもテニスで復活できたこと、テニスで健康を維持していることを、とくとくと話す者。これには文化人達もビックリした様子。文化人達にこそ「アイワテニスの理論」は、今一番必要なものかもしれません。
18:30 明日誕生日を迎えるUさんの誕生会、Uさんが生まれた年代のペアカップにみんなが喜んでくれる。このカップは66年ぶりに我家の蔵から蘇り、これから弥勒菩薩が人々に育てられるように、Uさん夫妻の元で育っていくことでしょう。
19:00 Sさん、Uさん、住職の3名が掛川駅から帰路へ。新幹線で明日の仕事のため東京へ向かったSさんとUさんは話が尽きなかったそうで、あっという間に到着したそうです。また、住職は車から降りる時、次回は必ずテニスに参加させてくださいとのこと。(今回は、こちらからの課題を調べることに間際まで没頭していたようです)
明日の森のテニスチーム7名は森のコテージで深夜まで談義。早朝から川遊び、スイカ割りと、この楽しみは、止められない、止めてはいけない、これが生きてるってことの証ですから。
10:00~12:00 テニスでは「椅子で立ち上がる動作でストロークが打てるんです。」を実践。昨日のテニスの時にUさんに語気を強く話したこと。それは「椅子で立ち上がる動作でストロークが打てないと椅子を語れません。ましてや、こちらが望む椅子は作れません。」 Uさんは、この言葉をかみしめていた様子。それを、今、実践で確認してみると次回の課題がみえてきました。文化人達ができてないことには驚きましたが、必ず次回にはクリアしていただきます。テニスは心身をフルに活用するスポーツです。文化人達に正しい体の使い方をしみ込ませることが、わたくしの役目と、つくづく感じました。
12:00 Uさんの誕生日会を兼ねた森のレストランで昼食。14:00一同帰路へ。ツアー談議に夢中で、ウトウトする間もなく、次回のツアーの予測もしながら到着したそうです。
それでは、さっそく次回の話。
蕎麦ニケーションの時に文化人達と、また新蕎麦の時期にと、約束いたしました通り、11月に開催いたします。
10:00~12:00 つま恋にてテニス。
午後はUさんと約束しました大講堂をアイワテニスチームだけの時間にいたします。
日本の教育の基礎をつくった大講堂で、ゆったりと過ごします。
そこから、同じ掛川城内にある御殿、茶室で茶会も愉しみます。
もちろん最後は蕎麦ニケーション。
二日目はいつもの森のテニス。
9月下旬から10月は有明コロシアムでテニスで緊張感を実感してから、日本民芸館で建築と民藝を学びます。(夕食はM田くん経営ビルの4階で御馳走になる予定。)
掲示等での募集はいたしません。詳しくはスタッフまで。
アイワプロジェクト代表取締役 アイワグループCEO 平川聖士
今の時代に感じたいこと、感じさせたいこと、それは「ワクワク」しかないであろう。本物の「感動」は身体に、ずっと宿ってくれる。身体の芯にしみ込んでこないものは錯覚でしかない。
この「かけがえのない一日」の出来事は、とても言葉では表現できません。参加された皆さんの「眼」が全てを語ってくれるはずです。何かが宿った者との語らいをスクールの時に写真とともに体感していただけることでしょう。
当日。朝から我が家の庭からクマゼミの暑い声。新幹線、東名高速、飛騨からは前乗りで掛川泊と、それぞれが掛川に集結。30年前のつま恋ツアーに参加の方、40年~50年前のヤマハつま恋コンサート以来の方、駅からの15分間を思い出に馳せながらつま恋に到着。
早速9:50 テニススタート。
音楽の聖地でもある「つま恋」、国際大会の舞台となったNO1コートの打球音に絶体音感の持ち主Nさんの第一声「音の響きが良いですね」しばし、「テニスの音」を楽しんだ後「リズムテニス」を実感していただきました。
13:30 智満寺着。住職と源頼朝御手植えの神木が弥勒菩薩に蘇った経緯と神木の生末を意見交換。いよいよ菩薩と対峙。古刹の秘仏(北条政子が寄進した自身の枕本尊など)国宝や重要文化財は強烈な存在感でした。唐桟織りの齋藤さんが、その時呟いた一言。この「仏龕」がインドから伝来したのは1000年前、唐桟織りもインドから伝来してきたんです。「すごい御縁を感じます。」彼にも何かが宿ったのでしょう。脳梗塞や骨折と災難が続き、織れなくて、織れなくて十数年、やっと先日、復活第一号の着尺が完成いたしました。十数年間、待ちに待ったファンの方のもとに納めることができたのも、ひとえにアイワテニスの御蔭と、テニスが導いてくれた復活劇を、いつも皆様に話されています。今度は自分が感動を与える番と、作品づくりに熱が入りだした時期に巡り合ったのも、住職の言う「御縁は導かれることもあれば、断られることもある。」彼も一度は断られている身、身をもって有難さを感じたことでしょう。
樹齢900年の神木でつくりあげた弥勒菩薩は、仏師、人間国宝截金師、のみならず、どれだけの人々が関わったか、人間の技術の粋の素晴らしさ、それが出しゃばらず、優しさが醸しでている。優しさが醸しでるってことは、関わった大勢の人々が優しい人たちであったに違いない。だから、幸せを感じるのでしょう。人智を越えた圧倒的な秘めたる力は、つきまとう人間社会の「靄」は一気に消し去ってくれるはずです。
16:00~16:30 有栖川邸を移築した報徳社、藤井聡太さんと羽生さんの王将戦の茶室、御殿を駆け足で案内。わたくしの先祖「松ヶ丘:掛川市指定文化財 明治天皇行在所」は後日案内となりました。
16:45~18:40 夕食を兼ねた蕎麦ニケーション。手打ち蕎麦と駿河でとれた野菜や桜エビの天ぷら、優しく煮込んだつぶ貝、蕎麦に合う店主が吟味しつくした日本酒、などなど、食を満喫しながら、じっくりと一日感じたことをぶつけ合いました。
飛騨高山の建築家(月刊誌 住宅建築8月号に登場してます)、福井から、静岡から、千葉からと総勢17名。とても言葉では語れない「かけがえのない日」となりました。何かが宿った者、自身自ら何かを悟ったもの、確かな「何か」が、そこにはありました。
住職も、皆さんの素力と人柄に魅了された様子。急遽、夜の蕎麦ニケーションにも駆けつけてくれました。談話中、午前につま恋にてテニスをしたことを知り、次回は参加希望とのこと。
木造建築談義に盛り上がった者、一緒にいるだけで共有している時を味わう者、帰りの新幹線改札口のハイタッチ、車で帰宅した君津校、館山校の生徒諸氏の翌日の弾んだ電話口の声、宿泊者の早朝の無邪気な川遊び、二日目に合流した参加者への掛け言葉、全てにほとばしる「力」を感じました。
未来をつくるってことは、未来を考えることではなく、今、ここ、の積み重ねであり、感動が作り出すものなのだと、つくづく実感いたしました。
そして蕎麦ニケーションの中盤。すぐ一か月後の8月24日。「また、ここで、もっと深く感じ合おう」「おお~っ」これで決まった第二弾。
二日目は大自然の中にテニスで飛び込み、早朝から自然と一体となった日となりました。
今回のツアーで参加者の皆様から感じたこと。募集するのではなく、人々は感動するところに集ってくるもの。と、すがすがしい気持ちになれました。
すでに宿泊コースは満員となりますが、24日、25日、それぞれ1DAYはご参加頂けます。確かな何かがコートにも古刹にも鎮座しています。共に感じ合いましょう。詳細は今回参加者やスタッフにお聞きください。
『第二回「テニスと文化探訪記」開催~かけがえのない「時」を刻む』
8月24日
10:00~12:00
つま恋NO1コートにて「テニスとメロディー」と題し、人間の進化から今の時代だからこそ必要なものをテニスで身につけていただきます。リズムを繰り返すと脳の予測機能が働き、やがてそれが快感となること。密林に住む原住民のポリリズムをテニスで表現し脳の運動野にまで働きかけ、アイワテニスの格言「テニスは力を入れることではなく、力を抜くこと」を実感していただきます。
文化コースは1時間レッスンで奥院に直行。
13:00~15:00 奥院の国指定特別天然記念物群の「気」を堪能。住職と談話。
16:30~18:30 蕎麦ニケーションで、かけがえのない一日の体感をぶつけ合いましょう。
18:30 解散 宿泊者は森のコテージに移動
8月25日
川遊びや森の散策
10:00~12:00
森と一体となったテニスを堪能。以後は参加者みんなで計画いたしましょう。
また、再び、「かけがえのない日」がやってくることに感謝いたします。
アイワプロジェクト代表取締役 アイワグループCEO 平川聖士
アイワプロジェクトができること、「テニスと文化探訪記」開催について解説いたします。
アイワプロジェクト文化芸術SECTIONでは、文化芸術の探求、文化財の保存をしています。
こと文化財は平川家として守りぬくもの、アイワプロジェクトとしてやらなければならないもの、はたまた、国家で守っていかねばならないもの、その物が発する力で行き先を決めねばなりません。
そのためには、携わる人々の素養が重要となってきます。フランス、イタリアなど欧米の博物館では学芸員は目で見て、触って、物の力を覚えていきます。もともと貴族で実家に品があって育った方も多いのですが、見る素養、素力が日本とは圧倒的に差があります。それは日本は本で学び、実物を見て感じる機会が少ないからだと、館長たちが語気を強く訴えてくることからもわかります。
7月20日
今回は代々の御縁から、信頼から、直接、国宝や重要文化財と語り合っていただきます。
テニスも、その日にふさわしい、アイワテニス(正式名称 アイワプロジェクト プロテニスSECTION)の歴史がスタートした、音楽の聖地であり、テニスの聖地である、つま恋の一番コートに集まっていただき、テニスの真髄をレッスンいたします。(10:00~12:00)
テニスに参加するジュニアには「プロの顔」をちょっぴりのぞかせます。(この地で、出会った小学一年生H君とレッスンの休憩時間に30回ラリーを達成させたこと。それから4年後に日本代表となり、胸に「JAPAN」をつける佇まいを話したことを今さっきのことのようで興奮してきます)
午後は、日本を代表する建築、美術、博物館館長、デザイナー、無形文化財保持者たち文化人と、1300年続く古刹にて重要文化財、国宝を拝見して、奥院にそびえる神木の呼吸で「森厳」を感じ合います。
そこから掛川城下に移動して、日本初、本格木造天守閣として復元した掛川城、報徳社(重要文化財)、藤井聡太王将戦会場にもなった御殿茶室で御茶を堪能いたします。
16:30~18:15は、文化人たちと蕎麦と日本酒、日本食で「飲みニケーション」いたします。とことん今日の一日、感じたことをぶつけ合い、未来を創る「かけがえのない時」といたします。
蕎麦店主も、遥々、お母様と館山まで訪ねてくるほど、まじめで実直な人です。今回も、食べていただける人を思い浮かべながら蕎麦を打てる自分は幸せです。と、今から気を引き締めて時を待つ、とのことです。
18:15に新幹線組は掛川駅、宿泊組は明日の会場となるアクティ森へ移動して終了といたします。
食事までに時間にゆとりがあれば、わたくしの先祖「松ヶ丘:掛川市指定文化財 明治天皇行在所」や御所の床の間に長年鎮座していた掛川藩主太田家の書、御庭焼きの大壺等(平川家所蔵)と間近で感じあっていただきます。
7月21日
アクティ森 ブルーコートにて自然のどまんなかで、思いっきりテニスを満喫(10:00~12:00)
以後は、川遊び、カヌー、陶芸など、自由な時間としてご利用ください。(アクティ森の詳細はスタッフまで)
昨日参加できなかった方のために、音楽の聖地であり、テニスの聖地である、つま恋の一番コートでのテニスの真髄コースもあります。(10:00~12:00)以後は、乗馬(名馬との会話はおススメ)、アーチェリー、温泉もある、国内トップクラスの施設をお楽しみください。
前後の宿泊希望者や現地までの同乗希望者は、ご相談下さい。
参加費等の詳細は各校舎の掲示板でご確認願います。
2025.6.6