「テニス」と「笑顔」と「ミラーニューロン」 

アイワプロジェクト代表取締役 アイワグループCEO  平川聖士

つい先日のことです。テニスのメッカ白子にてアイワテニスツアーを開催いたしました。スタッフからツアー直後に「テニスの真髄~平川プロのアイワ庭球塾」を急遽開催したいんです、ということで弾けて参上いたしました。久しぶりに感じる空気のキラメキ。その空気の主は、15年ぶりのSさんとT君でした。「ここのテニスが好きで・・・」と、いつも送り出してくれた母ちゃんに天国で会うために、このままでは・・・、と、スクール復帰後の初ツアー。中学、高校とジュニアクラスに所属してから社会人となって、スクール復帰後の初ツアー。再開の緊張感も、なんのその、一瞬で突き抜けた、とびっきりの笑顔は、筆舌に尽くしがたい、をも超越した感動の瞬間でした。
こういう場面は今を時めくAI社会では味わえないことでしょう。AI人工知能の未来を探る時、人間本来の能力とは、も同時に考えねばなりません。近代社会で起こる欠陥は、森に行けば自身が答えを出してくれます。行き過ぎた開拓は、自身の身体構造を見直せばわかってきます。

人間の「脳」も今やAI寄りに進んでいるように見えてなりません。脳は温かみ、喜びの感覚や感情を敏感に感じ、楽しさを学習し、それを伝染させることのできる「臓器」です。
先ほどの光景を見ていた参加者は、みなさん、「あんなドンドン弾けていく輝く顔は見たことなかった、良いもの見させていただきました」と、語気を荒げていました。本人たちは「ああっ、これだったんだ」と連呼するのみ。ドンドン20年の時を駆け上っていました。この光景は、とても言葉では伝わり切らないので、写真にて少しでも感じていただければと思います。(スクール掲示板やホームページ掲載中)
笑顔が連鎖する。これは「脳」が自分以外の人から感動を自身に置き換え、分かち合った証です。その活動電位を発生させた神経細胞が「ミラーニューロン」です。その発生したエネルギーが笑顔を呼び、その空気を生み出したのです。
「本能」は空気を感じとれます。美術館に入った瞬間に、何とも言えない気配を感じる時があります。作品を見ているわけでもなく瞬間に感じとれるのです。もちろん、その逆も多々あります。これが「人間本来の能力」です。
テニス終了後の皆さんの空気は素晴らしいものでした。T君を迎えに来た親御さんにも伝播した楽しさはコーチへの言葉からも感じたことでしょう。
無形文化財の織り師も、澄み切った空の青、九十九里の風、テニスの空気を感じ、見たことのない掛け声を発していました。自身の作品に、さぞかし影響することでしょう。
天国の奥様も微笑んでいることでしょう。
T君が最後に放った言葉。「ジュニアから社会人になって、今日まで、この空気を忘れていました。この空気で僕はやります。」久しぶりに本能の叫びを聞きました。
尽きない会話の中、皆様とご一緒させていただきました「イワシ郷土料理」も、うまかった。別れも楽しかった。
なにより、わたくしの身心が震えるほどの一日となりましたことに感謝です。

このコラム執筆中のできごとです。スタッフ全員が階段をかけあげって放った一言「Mちゃんが帰ってきました。」Ⅿちゃんとは10年ぶりにジュニアクラスを卒業して社会人となり、スクールに復帰した女性です。また一つ良いことが伝播しました。

最近の科学誌より・・・認知科学者ハーツ ホーン氏によりますと、脳の処理能力、記憶力のピークは18才と想像通りですが、感情を読み取る能力は48才、語彙力は67才。
年末に訪ねてきた国宝を守る高僧の言葉・・・「70代で人間の楽しみがわかり、80才で味わうことができたんです。」
何歳からでも、今、できることがあります。

2025年1月17日
思いを馳せながらも、明日の「アイワ庭球塾」をイメージしながら・・・筆
(次回のコラムは3月5日を予定しています。)

powered by crayon(クレヨン)